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 近年、木材の有用性が再認識されつつあり、木材学関連の研究者や学生、木材関連産業や行政の関係者だけでなく、異分野の研究者や技術者までもが、木材とその利用に関する知識を求めつつあります。一方、林産学関連の大学や教育機関や研究機関などでは、木材に関する基礎的・応用的知識を体系的に教育することが困難になりつつあり、研究の礎となる木材の基礎的知識や先端的知見を得にくくなりつつあります。以上を背景に、一般社団法人 日本木材学会は、木材に関する基礎的および応用的知識をまとめた書籍として「木材学 基礎編」および「応用編」(海青社)を2023年3月に刊行しました。

 あわせて、木材学に関する用語集を編纂し、これを本会のホームページを通じて公開することとなりました。この用語集は、木材に関する重要な用語、約4,400語を見出し語として、その英語名や説明からなり、さらに図版・写真などを添えた構成となっています。編集には、本会木材教育委員会、先の「木材学」の著者および各研究会があたりました。

 木材学に関わる重要な用語を選抜し、これに適切な説明を与え、これを関係の研究者、技術者や学生などが参照し、活用され、それによって木材に関して適切な用語や概念が定着することを目指して編纂にあたりました。その一方で、用語の選択や説明については、公開後も本会が継続的に検討し、定期的に改訂を行う予定です。

 今後ますます注目されるであろう木材の研究・教育や技術の発展に、この用語集が、寄与することを祈念しております。

2023年6月
一般社団法人 日本木材学会
会長 土川 覚