組織と材質研究会 2026年秋季研究会
「樹皮の組織と構造」

【主催】日本木材学会 組織と材質研究会
【日時】2026年11月20日(金) 13:30-16:30
【場所】京都大学吉田キャンパス北部構内


【講演者・演題】:
佐野 雄三 教授(北海道大学大学院農学研究院)・「樹皮組織:概説と研究紹介」
吉永 新 教授(京都大学大学院農学研究科)・「Reaction phloemの構造と成分分布」
齊藤 勇人 博士(福岡県工業技術センターインテリア研究所)・「ヤマザクラコルク組織の組織構造と材質特性」


【開催趣旨】
  コウゾやミツマタの靭皮繊維から漉かれる和紙、ヒノキの樹皮を重ねて葺く檜皮葺きの屋根、ヤマザクラの樹皮を磨き上げた樺細工。人は古くから、樹皮を暮らしの中に巧みに取り込んできました。加えて、樹皮に富むタンニンは皮なめしや染色に用いられ、ニッケイの樹皮は香辛料として、キハダの樹皮は薬用として広く使用されてきました。これらはいずれも、樹皮の組織構造や化学成分の違いを経験的に見抜き、用途へと結びつけてきた人間の知恵といえます。
 こうした利用の多様性は、樹皮という組織そのものの多様性に由来します。樹皮は樹木の幹や枝の最も外側を覆い、外界からの物理的・生物的ストレスに対する防御、水分の保持、光合成産物の輸送など、生存に欠かせない機能を担う組織です。その構造は、周皮の存在を指標とした場合、周皮およびそれにより隔離される外側の組織を外樹皮、それよりも内側を内樹皮と分けることができます。また、細胞の種類や細胞の形態についても、樹種や樹齢、生育環境によって大きく異なっています。
 近年、樹皮は改めて科学の対象として注目されています。有用物質の供給源としてだけでなく、森林の炭素貯留や病虫害抵抗性を理解する鍵となるためです。一方で、複数の組織が複雑に重なり合い、形成に長い年月を要することから、木部(材)に比べて研究の蓄積は十分とはいえず、形成の仕組みや機能の多くが未解明のまま残されています。
 2021年、海青社から『樹皮の識別IAWAによる光学顕微鏡的特徴リスト』が出版され、2024年には『木質の形成 第3版 バイオマス科学への招待』において「樹皮の構造と形成」が新たに章として追加されました。本シンポジウムでは、両著で執筆・翻訳に携わられた佐野雄三先生と吉永新先生にご登壇いただき、植物解剖学の視点から樹皮の組織と構造について広く概説していただくことにしました。また、齊藤勇人博士からヤマザクラ樹皮の物理化学特性についてもご紹介いただきます。本シンポジウムを通じて樹皮研究の現状と課題を共有し、今後の方向性を展望します。多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。

日本木材学会 組織と材質研究会 企画担当
森林総合研究所森林バイオ研究センター 高田 直樹


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多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。

参加登録フォーム:https://forms.gle/oUXRVs5duLhLerxL9
参加登録締切:2026年10月30日(金)
オンライン参加上限:90名



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