I. W. Bailey Award 2017授賞式
I. W. Bailey Award 2017授賞式
I. W. Bailey Award 2017受賞:
渋井宏美氏(北大、現・道総研林産試験場)
I. W. Baileyは20世紀前半に活躍した米国Harvard大学Arnold Arboretumの植物学者です。
偏光顕微鏡観察による仮道管二次壁の3層構造の明示、被子植物の進化の過程で管状要素が片や通水、片や樹体支持のため形態的にどのように特殊化していったかを示すダイヤグラム(いわゆるBaileyan trend)の提示、ベスチャーが細胞壁上の突起物であることの正確な記載など、木材解剖学に関する数々の歴史的な偉業を挙げたことで知られます。
この碩学の名前を冠した本賞は、毎年のIAWA Journalの投稿論文のうち博士取得後5年までのキャリア初期の研究者を対象とした、いわば若手奨励論文賞です。
このたび、2017年の同賞を北海道大学の渋井宏美氏が受賞し、表彰状と副賞1,000EURが贈呈されました。対象論文は「Shibui H., Sano Y.: Structure and formation of phellem of Betula maximowicziana. IAWA Journal 39 (1), 2018: 18–36 DOI 10.1163/22941932-20170186」です。
写真:IAWA Deputy Executive Secretaryの安部久氏から表彰状を受け取る受賞者・渋井宏美氏(写真右)
※授賞式と受賞講演が2018年3月16日第68回日本木材学会時の組織と材質研究会講演会に先立っておこなわれました。
2018年4月4日 水曜日