R&Dセミナーツアー2002「地産地消の現場」

 地球に恵みをもたらす森林を、健全で活力のある状態に保つためには、効果的・効率的に保全や整備を進めていくことが望まれ、特に森林資源を循環利用していく対象となる森林については、それにふさわしい造林・保育・伐採等の施業を 進めていくことが重要です。このような背景の中、川上側では森林の生産から加工・流通まで一体的に行っていく木材供給・生産体制の整備が進み、川下では公共施設を中心とした建造物に積極的に地場産の木材を使用する事例が増えてきています。
 日本木材学会では、これからの森林・林業と木材産業のあり方について皆様と一緒に考えてみるため、「地産地消」の先進地の1つである愛媛県で、下記の講演会と見学会を企画しました。多くの方々の参加をお待ちしています。なお、申し込み方法等の詳細は木材学会誌の第2回会告に掲載します。

●主催:日本木材学会
●後援:林野庁、愛媛県
●協賛:(社)全国森林組合連合会、(社)全国木材連合会、(財)日本住宅・木材技術センター
    (社)日本建築士連合会、(社)日本木材加工技術教会、(社)日本木材保存協会


●日程および会場:
1.セミナー:11月5日 13:00〜17:00

・メルパルク松山(松山市道後姫塚123-2):「基調講演 これからの大規模木造建築と地場産業に求められる課題」(播設計室代表 播 繁 氏)、および、「討論会 地産地消の今と未来を考える」(パネラー 林野庁木材課課長 山 田 壽夫 氏・愛媛大学農学部教授 林和男氏・愛媛大学農学部助教授 藤原三夫氏、コーディネーター 独立法人森林総合研究所構造利用研究領域材料接合研究室長 林知行氏)
2.ツアー:11月6日  8:00〜17:00頃 松山市内解散 
愛媛県武道館(仮称)新築工事:主道場12,000m2、副道場5,500m2、屋根架構は愛媛県産スギを使った集成材と鋼板を集成材で挟み込んだハイブリッド部材を組み合わせたトラス構造です。径62cmの妻面架構の円柱には5ヶ月かけて人工乾燥させたスギ製材を使用し継ぎ手には木ダボを利用しています。また、外壁には城郭建築に見られる石組も採用。12月の上棟に向け、8月より木軸屋根架構工事が開始されます。
愛媛県森林組合連合会加工センター:「えひめ材」を信頼できるブランドとして消費者市場へ供給するための施設で、 住宅用のプレカットセンター、土木工事向けた木材製品の製造も併設。上記武道館のエントランス柱の円柱加工は、ここで実施中。
久万広域森林組合父野川事業所:愛媛県林業の中心地「中予山岳流域」の森林・林業および木材産業を一手に担う広域 森林組合。同事業所には大規模な製材・乾燥施設、集成材工場を持っており、スギの乾燥技術は非常に品質面で優れてい ることで知られる。武道館で使われるスギ集成材もここで製造されている。

3.オプショナルツアー:11月7日 午前(上記ツアー終了後、船で広島県呉市に移動)
中国木材株式会社本社工場および郷原工場学:一工場としては世界一の製材設備を誇り、約430基(50m3換算)の木材人工乾燥装置を備える。また住宅向けのプレカット設備や月産10,000m3を越える生産能力を有する集成材製造設備を持つ。6月より木質バイオマス発電が始動。
●定員:100名、オプショナルツアー40名
●参加費:主催団体会員18,000円、協賛団体会員20,000円、非会員25,000円(テキスト、見学バス代を含む)、オプショナルツアー5,000円(見学バス代を含む、宿泊費は別途)
●宿泊:特にご用意いたしませんので各自ご予約下さい。
●お問い合わせ先:日本木材学会:FAX 03−3818−6568  E−mail office@jwrs.org

  ホームページより申し込みが可能です。

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